耳鼻咽喉科・アレルギー科・気管食道科 医療法人社団くまいクリニック
耳が痛い話 その1
今回は耳が痛くなる病気の話をします。まず外から見える耳介(いわゆる耳)は、外に突き出ているので外力による外傷が起きやすいところです。柔道、レスリング、相撲などをしいている人の耳が凸凹になっていることがあります。これは、繰り返される刺激で軟骨膜炎を起こした結果、耳介がカリフラワー状に変形してしまったためです。最近は自分から耳に傷を付ける若い女性が多くなってきています。女性のアクセサリーのひとつであるピアスがそれです。せっかく痛い思いをして耳に穴を開けるのですから、きちんと消毒をして金属かぶれが起きないような材質のものを入れなければなりません。また、無理に軟骨部に開けると膿瘍を作ったり、ひどい軟骨膜炎を起こして耳の変形を起こすことがあります。当院では開院以来、患者さん自身や他の方が開けた耳の穴のトラブルを治療するよりは、耳鼻咽喉科専門医である私がきちんと開け、その後の経過を診せてもらうほうがお互いの省エネルギーと考えて、耳ピアスの穴開けをしています。御希望の方はお申し出下さい。但し、未成年の方は保護者の承諾が必要です。次は耳の穴の中の病気で耳痛を起こすものについてお話しします。耳の穴はトンネル状に鼓膜まで続いており、表面は皮膚で覆われています。そのため皮膚にできる病気は何でも起こります。一番多いのは耳かきなどで皮膚に傷をつけてしまうことです(外耳道損傷)。血の出るほどぐさりとやらないまでも、頻繁に耳かきをしていると皮膚がむけ感染を起こして外耳道炎になってしまいます。痒み、痛み、膜が張ったような感じ、ふさがった感じ、聞こえが悪いなどの症状がでてきますが、ひどくなると膿瘍を形成して、激しい疼痛と発赤や腫脹、さらには膿汁が出てくるようになります。外耳道の手前1/3は毛や分泌腺が多く耳垢の産生場所です。皮膚の下は軟骨なのでごりごりやっても気持がよい所です。残りの2/3は皮膚の下が骨なので硬い耳かきなどで擦るとすぐに皮膚が剥け滲出液をにじませます。これが固まって、再び痒みの原因になり、また耳かきをしたくなるという結果になります。糖尿病や鼻アレルギーがある方も耳の奥が痒くなるので、耳かきを使わずに綿棒で優しくなでるように掃除をしてみてください。
固定リンク | trackbacks(0)
<<耳が痛い話 その2 | 浸出性中耳炎について >>
ページトップへ