耳鼻咽喉科・アレルギー科・気管食道科 医療法人社団くまいクリニック
春から夏の花粉症
すずらんが咲き、ライラックの香りが鼻をくすぐる季節になってきました。今年の春のシラカンバ花粉症は、天候の不順もあり、去年のように爆発的な花粉飛散もなく、ピークは五月中旬になりました。そのため、今年はシラカンバとイネ科の花粉がかなりオーバーラップして飛散しています。道端や空き地をみると雑草が青青と背丈を伸ばし花を咲かせようとしています。先端の部分を振ると煙みたいなものが空中に放たれますが、これが何万個という数の花粉です。イネ科花粉で代表される夏の草による花粉症は、花粉の飛散する範囲は広くありませんが、生活空間に密着しているために意外と多いものです。都会では宅地化が進んだため空き地が減り、また歩道の舗装化により雑草の植生する範囲が少なくなってきたために患者数が減少しているようです。でも、旭川市内や周辺にはまだまだ雑草がたくさん見られます。イネ科花粉症の代表はカモガヤ(オーチャードグラス)、オオアワガエリ(チモシーグラス)やスズメノテッポウなどです。名前をいわれてもピンと来ないかも知れませんが、実物をみれば誰でも子供の頃に見て触った、その辺にあった草というのがわかります。つまり花粉症になりやすい人(アレルギー素因を持っている人)が、長年にわたり身近な草の花粉にさらされ、抗体(抗原特異的IgE抗体)ができていれば、この季節に花粉症になってもおかしくないのです。遠足や川原にあそびに行った後からきゅうに眼が真っ赤に腫れ、くしゃみ、鼻水じょろじょろという子がいます。ひどくなると、顔が真っ赤に腫れ、息苦しくなり、声門(気道で一番狭い声帯のところ)の浮腫を起こし、気道閉塞(窒息)を起こす危険があるので要注意です。また、イネ科の草は全国的に分布しています。そのため本州から転居してきて1年も経たないのに、本州にいるときは3から5月にあった花粉症の症状がこちらでは6から7月にでてくる人がいます。予防はできるだけ花粉に近づかないこと(抗原回避)です。外出するときはメガネ、マスクで防備し、外出後はシャワーを浴び、衣服を取り替えるくらいの自己防衛手段が必要です。もちろん、季節前からの専門医による適切な治療が必要ですので、症状がある人は、早めに私共にご相談下さい。
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